こんにちは、トトロ兄さんです。
今回は、PCIe5.0 SSDとPCIe4.0 SSDを比較した話です。
PCIe5.0 SSD がそろってきた!
2023年の夏!まだまだPCIe4.0 SSDが全盛です。
そんな2023年の夏、すでに発売されているPCIe5.0 SSDのスペックを確認してみました。
正直なところ、PCIe5.0 SSDの通常の読み込み速度や書き込み速度が速いのは、当たり前です。
しかも、通常の読み込み速度や書き込み速度は、大きな動画ファイルコピーをする時くらいのことなので、PCIe4.0の高スペックSSDでも十分です。
つまり、7000MB/sあれば十分ということです。
PCIe5.0 SSDの問題点は、発熱!
PCIe5.0 SSDの問題点は、発熱が大きいことです。
特に、PCIe5.0 SSDのコントローラーチップが熱いので、マイクロファンや巨大なヒートシンクを使うなど、しっかりとした冷却が必要です。
そのような苦労をしてまで、本当にPCIe5.0 SSDを導入する価値はあるのか?
ポイントは、ランダムアクセスです。
普段使いで差が明確に現れるのが、ランダムアクセスだからです。
そこで、PCIe4.0 SSDの最高峰「Samsung SSD 990 PRO」と比較して、PCIe5.0 SSDのランダムアクセスがどれくらい向上しているのか?
通常のヒートシンクで十分に冷却できる「Samsung SSD 990 PRO」と比較することで、冷却に注意が必要なPCIe5.0 SSDを導入する価値があるのか、確認したいと思います。
では、早速確認していきましょう。
PCIe5.0 SSD 4種類は?
2023年の夏、入手が可能な製品は、こちらです。
1TBモデル
連続読出 | 連続書込 | 4Kランダム読出 | 4Kランダム書込 |
9500MB/s | 8500MB/s | 1300K IOPS | 1100K IOPS |
連続読出 | 連続書込 | 4Kランダム読出 | 4Kランダム書込 |
11700MB/s | 9500MB/s | 1350K IOPS | 1400K IOPS |
連続読出 | 連続書込 | 4Kランダム読出 | 4Kランダム書込 |
9500MB/s | 8500MB/s | 1300K IOPS | 1500K IOPS |
連続読出 | 連続書込 | 4Kランダム読出 | 4Kランダム書込 |
9500MB/s | 8500MB/s | 1300K IOPS | 1400K IOPS |
2TBモデル
連続読出 | 連続書込 | 4Kランダム読出 | 4Kランダム書込 |
10000MB/s | 9500MB/s | 1500K IOPS | 1250K IOPS |
連続読出 | 連続書込 | 4Kランダム読出 | 4Kランダム書込 |
12400MB/s | 11800MB/s | 1500K IOPS | 1500K IOPS |
連続読出 | 連続書込 | 4Kランダム読出 | 4Kランダム書込 |
10000MB/s | 10000MB/s | 1490K IOPS | 1500K IOPS |
連続読出 | 連続書込 | 4Kランダム読出 | 4Kランダム書込 |
10000MB/s | 10000MB/s | 1400K IOPS | 1400K IOPS |
では、「Samsung SSD 990 PRO」と比較してみましょう。
PCIe5.0 SSDランダムアクセスを比較する
1TBを比較します。
メーカー | CFD | crucial | SEAGATE | ADATA | Samsung |
製品名 | PG5NFZ | T700 | FireCuda 540 | LEGEND 970 | 990 Pro 1TB |
規格 | PCIe5.0 | PCIe5.0 | PCIe5.0 | PCIe5.0 | PCIe4.0 |
連続読出 | 9500MB/s | 11700MB/s | 9500MB/s | 9500MB/s | 7450MB/s |
連続書込 | 8500MB/s | 9500MB/s | 8500MB/s | 8500MB/s | 6900MB/s |
4Kランダム読出 | 1300K IOPS | 1350K IOPS | 1300K IOPS | 1300K IOPS | 1200K IOPS |
4Kランダム書込 | 1100K IOPS | 1400K IOPS | 1500K IOPS | 1400K IOPS | 1550K IOPS |
MTBF | - | - | 180万時間 | 160万時間 | 150万時間 |
耐久性評価 | - | 600TBW | 1000TBW | 700TBW | 600TBW |
※ 4Kランダムは、QD32の数字 |
ランダム読み込み速度は、4製品とも「Samsung SSD 990 PRO」を上回っています。
しかし、ランダム書き込み速度は、4製品とも「Samsung SSD 990 PRO」より下です。
2TBを比較します。
メーカー | CFD | crucial | SEAGATE | ADATA | Samsung |
製品名 | PG5NFZ | T700 | FireCuda 540 | LEGEND 970 | 990 Pro 2TB |
規格 | PCIe5.0 | PCIe5.0 | PCIe5.0 | PCIe5.0 | PCIe4.0 |
連続読出 | 10000MB/s | 12400MB/s | 10000MB/s | 10000MB/s | 7450MB/s |
連続書込 | 9500MB/s | 11800MB/s | 10000MB/s | 10000MB/s | 6900MB/s |
4Kランダム読出 | 1500K IOPS | 1500K IOPS | 1490K IOPS | 1400K IOPS | 1400K IOPS |
4Kランダム書込 | 1250K IOPS | 1500K IOPS | 1500K IOPS | 1400K IOPS | 1550K IOPS |
MTBF | - | - | 180万時間 | 160万時間 | 150万時間 |
耐久性評価 | - | - | 2000TBW | 1400TBW | 1200TBW |
※ 4Kランダムは、QD32の数字 |
ランダム読み込み速度は、1製品が「Samsung SSD 990 PRO」と同じで、他の3製品は「Samsung SSD 990 PRO」を上回っています。
しかし、ランダム書き込み速度は、1TBと同様で、4製品とも「Samsung SSD 990 PRO」より下です。
まとめ
今回は、PCIe5.0 SSD 4種類とPCIe4.0 SSD(Samsung 990 Pro)のランダムアクセスを比較してみました。
ベンチマークの比較ではありませんが、実際にベンチマークをとってみれば、ほぼスペックどおりの数字であることは、これまでの経験からも間違いありません。
まして、今回のメーカーは信用できるところばかりです。
よって、スペックで比較しても、大きな違いはないでしょう。
結果、PCIe5.0 SSDは、連続の読み込み速度や書き込み速度がPCIe4.0 SSDより速いのは、分かりました。
ただ、ランダムアクセスの数字となると…、ほぼ変わりません。
というか、書き込み速度に関しては、「Samsung SSD 990 PRO」が一番良いスペックです。
私自身の個人的な感想では、2023年の夏、急いでPCIe5.0を購入する必要はないのかなと思います。
CPUやマザーボードが、PCIe5.0 SSDに対応していると、どうしても取り付けたくなります。
ただ、実際に取り付けて使っても、よく使うランダムアクセスではPCIe4.0 SSDと変わらないので、体感的に速く感じることはあまりないでしょう。
PCIe5.0 SSDとPCIe4.0 SSDの価格差を考えると、PCIe5.0 SSDの導入は、時期早々だと分かります。
最近は、物価が高騰しているので、無理をしてPCIe5.0 SSDを導入するよりも、安価で高性能なPCIe4.0 SSDの大容量製品を購入する方がお得です。
限られた予算を有効に使いましょう。
PCIe5.0 SSDを購入するのであれば、通常のヒートシンクで十分に冷却できる次のコントロールチップを搭載したモデルが発売されるまで、購入を待つのが得策だと思います。
通常のヒートシンクでノートパソコンにも搭載できるPCIe5.0 SSDが登場したときが、いよいよ購入を検討する時期が到来したといえるでしょう。
ということで、「PCIe5.0 SSD 4種類とPCIe4.0 SSD(Samsung 990 Pro)のランダムアクセスを比較した話」でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今回の記事が、皆さんに少しでもお役にたてれば幸いです。
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