こんにちは、トトロ兄さんです。
今回は、現時点で世界最強の ケース FAN といわれている「 Noctua NF-A12x25 PWM 」で極限まで冷却した話です。
はじめに
前回、INTEL NUC BXNUC10I7FNH パソコン を 12cm FAN で冷却したところ、CPUで約5度、SSDで約10度、冷却できました。
そこで、私の頭に思い浮かんだのが…。世界最強の 12cm FAN で冷却したらどうなる?めっちゃ冷えるんじゃないの?
というか、そもそも 12cm FAN で INTEL NUC パソコン を冷やしている方が、まずいない。それなのに、限界に挑戦するのか。
誰か冷却していないのか?検索するも、当然いない。いるわけがない。
こんなことを考えるの、俺ぐらいか?
でも、やってみたい。やる?
そもそも、世界最強の 12cm FAN って?
Noctua NF-A12x25 PWM とは
世界最強の 12cm FAN 開発に4年以上。保証期間6年。販売価格4000円程度。
FAN 1つが、4000円!! まじかよ~。こちらです。
Noctua NF-A12x25 PWM Premium Quality Quiet 120mm fan
なんじゃこの色は?
黒じゃないの?
そう思った方、普通です。私も思いました。
どうしたらこの色になるの?
ほかにも色があるでしょ?
と…。色に関しては、突っ込みどころ満載。
だけど、めちゃくちゃ冷えるらしい。しかも、静か。
通常は2000回転。ローノイズアダプターを使えば、回転速度を2000 から1700に減速が可能となっています。2000回転で22.6dB。1700回転で18.8dB。
世界中から絶賛のFAN。じゃ、やってみるしかないでしょう。
まさに、世界中探しても この世界最強 12cm FAN 「Noctua NF-A12x25 PWM」でINTEL NUC パソコン を冷やすのは、世界で「唯一」、俺だけだろう。
購入前の注意点
購入にあたり注意点が1つ。
この「Noctua NF-A12x25 PWM」は、もともとデスクトップパソコンのケース内に設置して、CPU FAN とか ケースFAN として使用するもの。
なので、「Noctua NF-A12x25 PWM」の電源は、マザーボードやパソコン電源に接続することを想定しています。4ピン(12V)の FAN なのです。
しかし、今回私が冷やすのはパソコンの外からなので、USB電源(5V)にから電源をとることになる。
となると、USB電源(5V)で、4ピン(12V)FAN を動かす変換ケーブルが必要となってくる。私が準備したのは、こちらです。
アイネックス ファン用 USB電源 変換ケーブル 12V 昇圧タイプ 1m CA-USB12V
価格が1200円程度。
ということは、「Noctua NF-A12x25 PWM」と「USB 5V → 4ピン 12V 変換ケーブル」で1セットが5000円程度になる。高い!!
これを2個 準備するとなると…。1万円!!
冷却に1万円も出すのか~。1万円はきついな~。ちなみに、今冷却として使っている「ELUTENG USB 12cm FAN 2連」は、2500円ほど。実に4倍の額!!
冷却に1万円も出して、冷やす人なんている?
俺? 俺か~。完全にいかれているな。変だよな。
マジでやるの?マジで買うの?
もったいなくないの?
冷えなかったらどうするの?
うるさかったらどうするの?
色変じゃない?おかしいでしょ?
NUCに全然色があわないでしょ?浮いてしまうでしょ?
そんなに冷やしてどうするの?何がそんなに楽しいの?
ファンに1万円も出すくらいなら、別のものでも買えば?
おいしいものでも食べられるよ。他にほしい部品も買えるよ。
やっぱり、冷やすことだけに1万円は高いでしょ。
冷やすのは、俺の頭の方かも?
もう一人の自分が、責めます。めちゃくちゃ責めます。
だけど、ポチリました。やっぱり、俺、頭がおかしいのかも…。
Noctua NF-A12x25 PWM 開封の儀
では、早速みていきましょう。
箱表
渋い箱ですね。高級感があふれます。
箱裏
たくさんの文字が書いてあります。日本語がないのが残念。
表のフタをあけました
右側にFANが入っています
裏のフタも開きます
取り出してみました
拡大してみます
出してみました
12V 変換ケーブル
ケーブルをみていきましょう
袋の表
裏側
出してみた
USB端子が大きくなっている。ここに変換のチップが入っているらしい。
FANと並べてみた
4ピン端子の部分
左がFAN、右が変換ケーブル
ピンを刺す感じで接続
折らないよう注意してつけた
変換ケーブルをつけた感じ
この状態だと12VそのままをFANに送るので、2000回転です。
パソコンに設置
フタのところにおいてみました
端のゴムがあるので、FANとパソコンの間にすき間ができる感じ
端の防振ゴムを外すことに
順番に外します
外して、シリコンガスケットをつけました
シリコンガスケットをつけるとすき間がなくなりました
空気の漏れを防いでくれます
バッチリですね
FANを回してみました
2000回転の高速で回っています
雰囲気がでてきました
FANガードを取り付ける
そのままFANが回っているのは、危ない感じがするので、裏側に「ELUTENG USB 12cm FAN 2連」で外したFANガードを取り付けることにしました
いい感じで取付けができました。
黒のFANカードとの相性はバッチリです。
何もないよりFANガードがついていた方が安全だし、見た目もかっこいいです。
FAN自体の色には人それぞれ好き嫌いがあると思うのですが、黒のFANガードをつけることで引き締まった感じがでます。高級感も備わった感じでしょうか。
2つのFANを輪ゴムでずれないようにしましたが、輪ゴムの色とは相性がいいようです。
では、いよいよ実験です。
電源をいれて、テストしていきましょう。
2000回転の実験
室内の温度は、29度です。エアコンを消すと32~33度程度です。
エアコンのリモコンは28度。微風で動かしています。
パソコン横の置時計の温度は29度でほぼ一定でした。
もちろん、前回と同様の条件での実験です。
起動して5分経過
CPU 40度前後、SSD 29度程度
動画再生して5分経過
CPU 43度前後、SSD 29度程度
エンコードして5分経過
CPU 71~75度程度、SSD 29度程度
2000回転は、冷える!!
平均して「ELUTENG USB 12cm FAN 2連」より、CPUは5度程度、SSDは4度下がりました。驚異的な冷え方。これが、世界で最高のFANの実力!! 素晴らしい!!
12cm FAN を使わない時に比べて、CPUは10度、SSDで13度~18度のクールダウン。
すごすぎる。なんだ~この温度の差は~!! 1万円の実力とは、これか!!
しかし、2000回転。1つあたり22.6dB。
1つならまだしも、2つだと単純計算で、45.2dB。正直、うるさい。
何とか我慢できるレベルだが、長時間は無理だ。
1700回転の実験
FANと変換ケーブルの間に、2000回転から1700回転に落とす「ローノイズアダプター」をかませてみた。22.6dB から 18.8dB に落とすアダプターだ。
2つで、37.6dBになる。「ELUTENG USB 12cm FAN 2連」が35dB+/-10%である。
起動してみる、音はめちゃくちゃ静かになった。
個人的な感覚では、「ELUTENG USB 12cm FAN 2連」と変わらないと思う。
それほど静かだ。すごい!! マジですごい。これは使える。マジで使える。
「ELUTENG USB 12cm FAN 2連」と同じ静かさで、1700回転が手に入る。
そう思うと、一人で「よっしゃ」と思ってしまった。
これなら、いけると、鼓動は高鳴るばかりだ。
数字を見ていこう
起動して5分経過
CPU 42度前後、SSD 29度程度
動画再生して5分経過
CPU 45度前後、SSD 29度程度
エンコードして5分経過
CPU 73~77度程度、SSD 30度程度
素晴らしい数字だ!!
音も静か。信じられない静かさで、2000回転より2度程度高いだけ!!
まさに、これからの使い方が見えた感じだ!!
まとめ
おおむね素晴らしい結果が出た。
前回の数字も比較しながら、整理しょう。
起動して5分経過
FANなし CPU 50度前後、SSD 42度程度
ELUTENG CPU 45度前後、SSD 33度程度
★Noctua 1700 CPU 42度前後、SSD 29度程度
Noctua 2000 CPU 40度前後、SSD 29度程度
動画再生して5分経過
FANなし CPU 55度前後、SSD 43度程度
ELUTENG CPU 48度前後、SSD 32度程度
★Noctua 1700 CPU 45度前後、SSD 29度程度
Noctua 2000 CPU 43度前後、SSD 29度程度
エンコードして5分経過
FANなし CPU 83~85度程度、SSD 47度程度
ELUTENG CPU 75~80度程度、SSD 33度程度
★Noctua 1700 CPU 73~77度程度、SSD 30度程度
Noctua 2000 CPU 71~75度程度、SSD 29度程度
並べて見ると分かるが、Noctua 2000回転は素晴らしい実力だ。
世界で最高といわれるだけある。
だけどうるさい。なので、Noctua 1700回転で使うのが一番良い。
先に書いたように、ELUTENGと同じ静かさで、さらに2~3度下がる世界を手に入れられるのだ。
ただ、この2~3度のために、2500円 → 10000円の価値があるのかというと…。
正直、これは個人差があり。難しいところだ。
私個人としては、世界で最高のFANを使っているという満足感というか安心感。また、やれるだけのことはやっているのだという自己満足感を感じることができる。
あと、ELUTENG1500回転とNoctua 1700回転を一緒に並べて回すと分かるが、圧倒的な風力の違いを感じる。そして、Noctua の羽の切り方だろうか、回転している姿が美しいのである。しかも、静か。手元でNoctua 1700回転が安定的に回転している姿を見ると、ホッとする。Noctua 1700回転の不思議な存在感があるのである。
これは使ってみると分かる感覚なのだが、1500回転と1700回転、200回転の差は大きいと感じる。
いろいろ書いたが、動画再生(ネットサーフィン、事務作業など含む)やエンコードも含めアイドリング状態以外の作業のすべてにおいて、Noctua 1700回転では、12cm FANを全く使わない時に比べ、CPUで10度、SSDでは13~17度下がるというのは、本当にすごい。
長時間エンコードする場合などは、 CPU FAN そのものの負荷を極端に下げることになる。CPU FAN の延命に貢献することは間違いない。
SSDで30度程度というのは、どんな感じの温度だ?と思って、ふと自分の腕を触った。
体温を確かめる感じだ。
30度というのは、体温より冷たい。まじかよ。エンコードしていても、体温より低い?
すごいことじゃん。本当に、本当に、すごい。
しかも、室内温度29度だよ。
室内温度と変わらない?エンコードしていても、室内温度と同じ?
それって、SSDに電源を入れずに、SSDをそこに置いてあるのと変わらないということか?
よくよく考えてみると、本当に、本当にNoctua ってすごい!!
今後、秋から冬にかけて室内の温度が下がっていったら、さらに低くなるのは確実。
Noctua 1700回転は、一体どけだけ冷やしてくれるのか?
夏の真っ盛りなのに、今から冬の極限冷却がどれほどの数字になるのか楽しみになってきた。
今回も、最後までお付き合いありがとうございました。