こんにちは、トトロ兄さんです。
今回は、インテルの無印第13世代・第14世代CoreCPU(TDP65W)の話です。
無印の第13世代と第14世代のCPU性能差は?
以前、「Intel(インテル)第14世代Core(無印65W)が発売されたので、第13世代と何が違うのかスペックを確認してみた話」を書きました。
2024年の春の時点で、スタンダードな無印のCPUです。
これらのCPUが、ベンチマークでどれくらいの差があるのか調べてみました。
小型ベアボーン「ASRock DeskMini B760」であれば、BIOSを気にせずに、両方のCPUに対応しているので、参考になると思います。
では、早速、みていきましょう。
900番シリーズのベンチマークを確認する!
まずは、900番シリーズです。
仕様を確認します。
第12世代から第13世代に変更になった部分を青字、第13世代から第14世代で変更になった部分を赤字で示しました。
Corei9 9XX |
世代 | 第14世代 | 第13世代 | 第12世代 |
型番 | 14900 | 13900 | 12900 | |
コア | Pコア | 8 | 8 | 8 |
Eコア | 16 | 16 | 8 | |
総コア数 | 24 | 24 | 16 | |
スレッド数 | 32 | 32 | 24 | |
ベース クロック |
Pコア | 2.0GHz | 2.0GHz | 2.4GHz |
Eコア | 1.5GHz | 1.5GHz | 1.8GHz | |
ターボ クロック |
Pコア | 5.4GHz | 5.2GHz | 5.0GHz |
Eコア | 4.3GHz | 4.2GHz | 3.8GHz | |
最大クロック | 5.8GHz | 5.6GHz | 5.1GHz | |
キャッシュ メモリ |
L2 | 32MB | 32MB | 14MB |
L3 | 36MB | 36MB | 30MB | |
GPU | UHD770 | UHD770 | UHD770 |
では、ベンチマークです。
PassMark
CPU | PassMark | Pコア | Eコア |
i9-14900 | 52,391 | 8 | 16 |
i9-13900 | 51,133 | 8 | 16 |
i9-12900 | 38,673 | 8 | 8 |
i9-11900 | 23,616 | 8 | 0 |
11世代までPコアのみでしたが、12世代からEコアが追加されました。
12世代Coreが10年に1度の大革命といわれ、12世代以降は別物だと分かります。
特に、13世代と14世代の伸びは素晴らしいです。
13世代が12世代と比較して、どれくらい向上しているのか確認します。
51133÷38673=1.3221886となるので、約32.22%の向上です。
ただ、13世代と14世代の数字で比較してみると、
52391÷51133=1.0246となり、2.46%の向上にとどまります。
Cinebench R23
CPU | Single | Multi | Pコア | Eコア |
i9-14900 | 2,158 | 36,794 | 8 | 16 |
i9-13900 | 2,134 | 34,158 | 8 | 16 |
700番シリーズのベンチマークを確認する!
続いて、700番シリーズです。
仕様を確認します。
第12世代から第13世代に変更になった部分を青字、第13世代から第14世代で変更になった部分を赤字で示しました。
Corei7 7XX |
世代 | 第14世代 | 第13世代 | 第12世代 |
型番 | 14700 | 13700 | 12700 | |
コア | Pコア | 8 | 8 | 8 |
Eコア | 12 | 8 | 4 | |
総コア数 | 20 | 16 | 12 | |
スレッド数 | 28 | 24 | 20 | |
ベース クロック |
Pコア | 2.1GHz | 2.1GHz | 2.1GHz |
Eコア | 1.5GHz | 1.5GHz | 1.6GHz | |
ターボ クロック |
Pコア | 5.3GHz | 5.1GHz | 4.8GHz |
Eコア | 4.2GHz | 4.1GHz | 3.6GHz | |
最大クロック | 5.4GHz | 5.2GHz | 4.9GHz | |
キャッシュ メモリ |
L2 | 28MB | 24MB | 12MB |
L3 | 33MB | 30MB | 25MB | |
GPU | UHD770 | UHD770 | UHD770 |
では、ベンチマークです。
PassMark
CPU | PassMark | Pコア | Eコア |
i7-14700 | 48,113 | 8 | 12 |
i7-13700 | 39,619 | 8 | 8 |
i7-12700 | 32,060 | 8 | 4 |
i7-11700 | 21,111 | 8 | 0 |
900番シリーズと同様、12世代からは伸びが高くなっています。
13世代が12世代と比較して、どれくらい向上しているのか確認します。
39619÷32060=1.235776となるので、約23.58%の向上です。
また、13世代と14世代を比べてもEコアの増加が大きく貢献しています。
48113÷39619=1.214392となるので、約21.44%の向上です。
予算的に余裕があれば、14世代コアがほしいですね。
Cinebench R23
CPU | Single | Multi | Pコア | Eコア |
i7-14700 | 2,070 | 32,729 | 8 | 12 |
i7-13700 | 2,002 | 28,596 | 8 | 8 |
500番シリーズのベンチマークを確認する!
500番シリーズです。
仕様を確認します。
第12世代から第13世代に変更になった部分を青字、第13世代から第14世代で変更になった部分を赤字で示しました。
Corei5 5XX |
世代 | 第14世代 | 第13世代 | 第12世代 |
型番 | 14500 | 13500 | 12500 | |
コア | Pコア | 6 | 6 | 6 |
Eコア | 8 | 8 | 0 | |
総コア数 | 14 | 14 | 6 | |
スレッド数 | 20 | 20 | 12 | |
ベース クロック |
Pコア | 2.6GHz | 2.5GHz | 3.0GHz |
Eコア | 1.9GHz | 1.8GHz | - | |
ターボ クロック |
Pコア | 5.0GHz | 4.8GHz | 4.6GHz |
Eコア | 3.7GHz | 3.5GHz | - | |
キャッシュ メモリ |
L2 | 11.5MB | 11.5MB | 7.5MB |
L3 | 24MB | 24MB | 18MB | |
GPU | UHD770 | UHD770 | UHD770 |
では、ベンチマークです。
PassMark
CPU | PassMark | Pコア | Eコア |
i5-14500 | 32,353 | 6 | 8 |
i5-13500 | 32,038 | 6 | 8 |
i5-12500 | 20,998 | 6 | 0 |
i5-11500 | 17,895 | 6 | 0 |
900や700番シリーズは、ハイエンド向けのCPUです。
一方、500番シリーズは、価格もお手頃で、コストパフォーマンスの高い製品です。
900番や700番との大きな違いは、500番のEコア搭載が13世代からということです。
そのため、13世代と14世代の500番は、第12世代に比べて、本当に数字の伸びが高いです。
500番シリーズで13世代が12世代と比較して、どれくらい向上しているのか確認します。
32038÷20998=1.525764となるので、約52.58%の向上です。
500番シリーズで、13世代と14世代の数字で比較してみると、
32353÷32038=1.009832となるので、約0.98%の向上にとどまっています。
Cinebench R23
CPU | Single | Multi | Pコア | Eコア |
i5-14500 | 1,869 | 20,228 | 6 | 8 |
i5-13500 | 1,863 | 19,985 | 6 | 8 |
400番シリーズのベンチマークを確認する!
続いて、400陣シリーズです。
最初に仕様を確認します。
第12世代から第13世代に変更になった部分を青字、第13世代から第14世代で変更になった部分を赤字で示しました。
Corei5 4XX |
世代 | 第14世代 | 第13世代 | 第12世代 |
型番 | 14400 | 13400 | 12400 | |
コア | Pコア | 6 | 6 | 6 |
Eコア | 4 | 4 | 0 | |
総コア数 | 10 | 10 | 6 | |
スレッド数 | 16 | 16 | 12 | |
ベース クロック |
Pコア | 2.5GHz | 2.5GHz | 2.5GHz |
Eコア | 1.8GHz | 1.8GHz | - | |
ターボ クロック |
Pコア | 4.7GHz | 4.6GHz | 4.4GHz |
Eコア | 3.5GHz | 3.3GHz | - | |
キャッシュ メモリ |
L2 | 9.5MB | 9.5MB | 7.5MB |
L3 | 20MB | 20MB | 18MB | |
GPU | UHD730 | UHD730 | UHD730 |
ベンチマークです。
PassMark
CPU | PassMark | Pコア | Eコア |
i5-14400 | 26,870 | 6 | 4 |
i5-13400 | 26,163 | 6 | 4 |
i5-12400 | 19,504 | 6 | 0 |
i5-11400 | 17,502 | 6 | 0 |
400番シリーズで13世代が12世代と比較して、どれくらい向上しているのか確認します。
26163÷19504=1.341417となるので、約34.15%の向上です。
400番シリーズで、13世代と14世代の数字で比較してみると、
26870÷26163=1.02702289となるので、約2.70%の向上にとどまっています。
Cinebench R23
CPU | Single | Multi | Pコア | Eコア |
i5-14400 | 1,810 | 16,297 | 6 | 4 |
i5-13400 | 1,805 | 16,034 | 6 | 4 |
100番シリーズのベンチマークを確認する!
100番シリーズです。
まずは、仕様を確認します。
第12世代から第13世代に変更になった部分を青字、第13世代から第14世代で変更になった部分を赤字で示しました。
Corei3 1XX |
世代 | 第14世代 | 第13世代 | 第12世代 |
型番 | 14100 | 13100 | 12100 | |
コア | Pコア | 4 | 4 | 4 |
Eコア | 0 | 0 | 0 | |
総コア数 | 4 | 4 | 4 | |
スレッド数 | 8 | 8 | 8 | |
ベース クロック |
Pコア | 3.5GHz | 3.4GHz | 3.3GHz |
Eコア | - | - | - | |
ターボ クロック |
Pコア | 4.7GHz | 4.5GHz | 4.3GHz |
Eコア | - | - | - | |
キャッシュ メモリ |
L2 | 5MB | 5MB | 5MB |
L3 | 12MB | 12MB | 12MB | |
GPU | UHD730 | UHD730 | UHD730 |
それでは、ベンチマークを確認します。
PassMark
CPU | PassMark | Pコア | Eコア |
i3-14100 | 15,352 | 4 | 0 |
i3-13100 | 15,312 | 4 | 0 |
i3-12100 | 14,497 | 4 | 0 |
Eコアが搭載されていないので、数字はあまり伸びがありません。
それでも、安価にパソコンを組み立てることができます。
Cinebench R23
CPU | Single | Multi | Pコア | Eコア |
i3-14100 | 1,756 | 6,399 | 4 | 0 |
i3-13100 | 1,739 | 6,175 | 4 | 0 |
シリーズ全体のベンチマークを確認する!
それでは、シリーズ全体を見てみましょう。
分かりやすいPassMarkの数字で確認します。
CPU | PassMark | Pコア | Eコア |
i9-14900 | 52,391 | 8 | 16 |
i9-13900 | 51,133 | 8 | 16 |
i7-14700 | 48,113 | 8 | 12 |
i7-13700 | 39,619 | 8 | 8 |
i9-12900 | 38,673 | 8 | 8 |
i5-14500 | 32,353 | 6 | 8 |
i7-12700 | 32,060 | 8 | 4 |
i5-13500 | 32,038 | 6 | 8 |
i5-14400 | 26,870 | 6 | 4 |
i5-13400 | 26,163 | 6 | 4 |
i9-11900 | 23,616 | 8 | 0 |
i7-11700 | 21,111 | 8 | 0 |
i5-12500 | 20,998 | 6 | 0 |
i5-12400 | 19,504 | 6 | 0 |
i5-11500 | 17,895 | 6 | 0 |
i5-11400 | 17,502 | 6 | 0 |
i3-14100 | 15,352 | 4 | 0 |
i3-13100 | 15,312 | 4 | 0 |
i3-12100 | 14,497 | 4 | 0 |
Eコアの有無で、数字が全然違うことがすぐに分かります。
また、12世代からEコアが搭載されています。
ただ、記事を書いている2024年春の時点では、12世代の入手は困難になっています。
よって、13世代か14世代を選択するのが良いでしょう。
無印第13・第14世代CPUで、おすすめは?
上記の表を短くして、再整理します。
PassMark
CPU | PassMark | Pコア | Eコア |
i9-14900 | 52,391 | 8 | 16 |
i9-13900 | 51,133 | 8 | 16 |
i7-14700 | 48,113 | 8 | 12 |
i7-13700 | 39,619 | 8 | 8 |
i9-12900 | 38,673 | 8 | 8 |
i5-14500 | 32,353 | 6 | 8 |
i7-12700 | 32,060 | 8 | 4 |
i5-13500 | 32,038 | 6 | 8 |
i5-14400 | 26,870 | 6 | 4 |
i5-13400 | 26,163 | 6 | 4 |
i9-11900 | 23,616 | 8 | 0 |
おすすめのCPUとなってくると…。
ハイエンドの900番と700番では、ズバリ!「i7-14700」です。
Eコアの12個というのが、大きいです。
「i9-13900」には及ばないですが、「i7-13700」よりは圧倒的に数字が良いので、「i7-14700」がおすすめです。
ミドルレンジの500番と400番は悩ましいです。
ただ、それでも、個人的には、「i5-14500」をおすすめします。
「i5-13500」と「i5-14500」では、クロックの違いだけです。
それでも、「i5-14500」が、「i7-12700」よりも速いです。
「i5-13500」では「i7-12700」にあと一歩足りないので、新規に購入するというのであれば、一番新しい「i5-14500」が良いでしょう。
個人的には、「i9-11900」を使っているので、予算が許すのであれば「i7-14700」で、厳しければ「i5-14500」かなと思っています。
まとめ
今回は、インテルの無印第13世代・第14世代CoreCPU(TDP65W)のベンチマークを確認してきました。
小型ベアボーン「ASRock DeskMini B760」で組み立てをするのであれば、第13世代か第14世代になるからです。
小型パソコンだと、IntelがNUC事業から撤退し、ASUSが引き継ぎましたが、それでも組み立ての自由度からすると、やはり「ASRock DeskMini B760」が一押しです。
このベアボーンは、第14世代CPUが発売される前から、なんと第14世代CPUが動作できるBIOSを搭載して出荷されています。
ASRockの素晴らしい心意気を感じるベアボーンです。
気合が入ったベアボーンです。
なので、小型のパソコンを組み立てたいという方には、最適のベアボーンです。
そこで、「ASRock DeskMini B760」に搭載するCPUはどれが最適?と思います。
これまでのベンチマークで見てきたとおり、
それは、ズバリ!
とにかく早いパソコンがほしいというのであれば、「i7-14700」がおすすめです。
また、予算を抑えた、コストパフォーマンスの高いCPUというのであれば、
です。
予算を気にせず、爆走パソコンがほしい!というのであれば、
です。
ぜひ、「ASRock DeskMini B760」に、これらのCPUを搭載して、素晴らしいパソコンライフを楽しんでもらえればと思います。
ということで、「インテルの無印第13世代・第14世代CoreCPU(TDP65W)のベンチマークを確認してみた話(ASRock DeskMini B760対応)」でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今回の記事が、皆さんに少しでもお役にたてれば幸いです。
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