こんにちは、トトロ兄さんです。
今回は、ついに販売が開始された「ASRock DeskMini B860」についてのお話です。
ASRock DeskMini B860がついに販売開始!
2026年1月30日、待望の「ASRock DeskMini B860」が発売されました。
「なぜ、発売がここまで遅れたのか?」と気になっていた方も多いのではないでしょうか。
実は、発売直前の2026年1月5日に行われたBIOSアップデートの内容に、そのヒントが隠されています。
1.Update CPU Microcode to 0x11D and ME 19.0.5.2095
2.Enhance platform security with Control IOMMU Pre-boot Behavior, VT-d, and the IOMMU option
【日本語訳】
1.CPUマイクロコードを0x11Dに更新し、MEを19.0.5.2095にアップデート
2.IOMMUプリブート動作の制御、VT-d、IOMMUオプションによるプラットフォームのセキュリティ強化
これらの項目から推測される具体的な理由は、以下の3点です。
1. Intel側の不具合修正と安定性確保の「最終待ち」
・推測: Core Ultra 200S(Arrow Lake)シリーズにおいて、リリース直前までIntel側で微細なバグ修正やパフォーマンスの最適化が行われていたと考えられます。
・背景: 特にマイクロコードの更新は、動作の安定性や消費電力管理に直結します。2025年後半のIntel製CPUの課題を受け、ASRockとしては「不具合を完全に修正した最新の状態」で出荷するために、土壇場まで調整を続けていた可能性が非常に高いです。
2. 仮想化とセキュリティ機能の「仕様強化」
・推測: 仮想化技術(VT-d)やメモリ保護機能(IOMMU)の制御を、OS起動前の段階(Pre-boot)からより厳格化したことを意味します。
・理由: 法人利用のセキュリティ要件や「Windows 11 Secured-core PC」基準への対応です。DeskMiniはサーバー用途でも人気があるため、仮想化周りのバグを完全に潰し、ユーザーが詳細に設定できるようにする必要があったのでしょう。
3. 「製品の完成度」を優先した判断
・2026年年1月5日にアップデートが行われたということは、1月初旬の段階でもBIOSの最終調整が続いていたことを意味します。
・無理に2025年末に発売せず、この「最新コード(0x11D)」を工場出荷時の標準状態として焼き付けるために、1月下旬という発売日を設定したと考えるのが自然です。
■まとめ
発表から半年以上かかったのは、単なる生産の遅れではなく、「最新プラットフォームゆえの未成熟さを、ASRockが発売直前まで粘って解消してくれたから」と言えるでしょう。その分、初期ロットから非常に安定した状態で使い始められるはずです。
ASRock DeskMini B860とB760との違いは?
新型のB860は、前モデルのB760から「中身が別物」と言えるほどの進化を遂げました。最大の違いは、最新のCore Ultra 200Sシリーズ対応と、待望のThunderbolt 4標準搭載です。
比較表にまとめました。
■DeskMini B860 vs B760 比較表
| 項目 | DeskMini B860 | DeskMini B760 |
| CPUソケット | LGA1851(Core Ultra 200S) | LGA1700(第12〜14世代 Core) |
| チップセット | Intel B860 | Intel B760 |
| メモリ | DDR5 SO-DIMM ×2 最大128GB 公式対応:DDR5-5600/6400 ※7200はOC扱い |
DDR4 SO-DIMM ×2 最大64GB DDR4-3200 |
| M.2 スロット | 2本 ・M2_1:PCIe 5.0 x4 (CPU直結) ・M2_2:PCIe 4.0 x4 |
2本 ・M2_1:PCIe 4.0 x4 (※5.0表記ありだが実動Gen4) ・M2_2:PCIe 4.0 x4 |
| SATA | SATA ×2(RAID 0/1) | SATA ×2(RAID 0/1) |
| 映像出力 | HDMI 2.1 ×1 DisplayPort ×2 Thunderbolt 4(DP Alt)×1 最大4画面 |
HDMI ×1 DisplayPort ×1 USB-C(DP Alt)×1 D-Sub ×1 最大4画面 |
| 高速I/O | Thunderbolt 4 ×1 USB 3.2 Gen2x2(前面) USB 3.2 Gen2(背面) |
Thunderbolt なし USB 3.2 Gen2(前面/背面) |
| LAN | 2.5GbE(Realtek RTL8125BG) | 2.5GbE(Realtek RTL8125BG) |
| Wi-Fiスロット | M.2 2230(CNVi制限なし) ※汎用 Wi-Fi / BT 可 |
M.2 2230(Intel CNVi / CNVio2 専用) |
| PCIe(CPU側) | PCIe 5.0 ×20 相当 (NVMe + TB 等に割当) |
PCIe 5.0 ×16 相当 ※NVMeは実質 PCIe 4.0 |
| PCIe(チップセット側) | PCIe 4.0 ×14 | PCIe 4.0 ×10 |
| 筐体サイズ | 155 × 155 × 80mm(1.92L) | 同左(1.92L) |
| 発売時期 | 2026年1月下旬 | 2023年9月 |
ここが大きく変わった!3つのポイント
1. CPUとメモリの世代交代 B860では、新しい「LGA1851」ソケットを採用しました。
・CPU: 電力効率が向上したCore Ultra 200Sシリーズが使用可能に。
・メモリ: ついにDDR5専用となりました。DDR4に比べて帯域幅が大幅に増えたことで、特に内蔵グラフィックスの性能向上が期待できます。
2. 待望の「Thunderbolt 4」搭載 これが最大の変化です!
・背面のType-CポートがThunderbolt 4(40Gbps)になりました。外付けGPU(eGPU)の接続や、超高速ストレージ、ドッキングステーションの利用がより現実的になります。
・従来の「20Gbps USB」とは比較にならない拡張性を備えています。
3. 映像出力の近代化
・アナログ端子の廃止: B760まで残っていたVGAポート(D-Sub)がついに廃止され、デジタル出力に一本化されました。
・4K 4画面出力: 全ポートで高解像度マルチディスプレイ環境を構築可能です。
・DisplayPort 1.4 (8K@60Hz / 4K@120Hz) x 2
・HDMI 2.1 (4K@120Hz) x 1
・Intel Thunderbolt 4 x 1
結論:どっちを選ぶべき?
・B860がおすすめ: 最新CPUを使いたい、Thunderbolt 4を活用したい、長く最新規格で使い続けたい方。
・B760がおすすめ: 第12~14世代のCPUやDDR4メモリが手元にある、あるいは安価に組みたい方。
B860は「性能の底上げ」以上に「インターフェースの劇的な進化」が大きな魅力です。
ASRock DeskMini B860の対応CPUは?
最新アーキテクチャ「Arrow Lake-S」であるCore Ultra 200Sシリーズのうち、ベースパワー65Wモデル(無印モデル)を正式にサポートしています。
現在、Amazonなどで入手可能な主なラインナップはこちらです。
■対応CPUの主な仕様比較
| CPU名 | コア数 (P+E) | スレッド数 | 最大周波数 | L3キャッシュ | MTP (最大電力) |
| Core Ultra 9 285 | 24 (8+16) | 24 | 5.6 GHz | 36 MB | 182 W |
| Core Ultra 7 265 | 20 (8+12) | 20 | 5.3 GHz | 30 MB | 182 W |
| Core Ultra 5 235 | 14 (6+8) | 14 | 5.0 GHz | 24 MB | 121 W |
| Core Ultra 5 225 | 10 (6+4) | 10 | 4.9 GHz | 20 MB | 121 W |
■DeskMini B860で使用する際の注意点
1.電力制限(PL設定)の活用
仕様上、Ultra 9/7は瞬間的に182W(MTP)まで電力を消費します。DeskMiniの冷却能力を考えると、BIOS設定で電力制限を適切に調整して運用するのが現実的です。
2.付属クーラーの干渉に注意
・Core Ultra 9 285付属の「RH2」クーラーは高さがあるため、ケースに入りません。
・静音性や冷却力を求めるなら、Noctua NH-L9i-17XXなどのロープロファイルクーラーへの交換を推奨します。
3.グラフィックス機能
これら4モデルはすべて内蔵GPUを搭載していますが、末尾に「F」がつくモデル(例:265F)はグラフィックス非搭載のため、映像が出力されません。購入時は注意しましょう。
用途別の最適なCPUの選び方
専用GPUを搭載できない極小PCだからこそ、「内蔵グラフィックス」と「マルチコア」のバランスが重要になります。
1. 動画編集・クリエイティブ用途
・おすすめ: Core Ultra 9 285 または Core Ultra 7 265
・理由: 動画エンコードにはコア数が必要不可欠。Ultra 9は24コアを誇り、マルチスレッド性能を最大限引き出せます。※高性能な薄型クーラーとの併用が必須です。
2. 一般事務・マルチタスク
・おすすめ: Core Ultra 5 235
・理由: Excelの重い処理や、多機能ブラウザを多用する事務作業に最適。14コアあれば、Web会議をしながらの作業も余裕を持ってこなせます。
3. ライトゲーム・動画視聴
・おすすめ: Core Ultra 5 225
・理由: 今世代は内蔵GPUが向上しており、軽いゲーム(Valorantなど)なら十分プレイ可能。発熱も控えめなので、ファンの騒音を抑えたい方にも適しています。
DeskMiniに入る高性能CPUクーラー
DeskMini B860で高性能CPUを静かに運用するなら、クーラー選びに妥協は禁物です。高さ制限(47mm以下)がある中での一番のおすすめは、Noctua NH-L9i-17xx chromax.black です。
Noctua NH-L9i-17xx chromax.black
■ NH-L9i-17xx が「ベスト」な3つの理由
1.LGA1851 / 1700 両対応の将来性
DeskMini B860のソケットに完全対応。今後もし構成を変えても使い回せる強みがあります。
2.デザインの統一感
黒一色の「chromax.black」は、マザーボードやメモリと溶け込み、内部の完成度を一段引き上げてくれます。
3.抜群の静音性と安定性
Noctua独自の「SecuFirm2」マウントシステムにより、誰でも確実に、最適な圧力で固定できます。エアフローが限られる小型ケースでも、安定した冷却パフォーマンスを発揮します。
※「SecuFirm2」とは、Noctuaが誇る高精度な取り付け機構のこと。ネジの締めすぎによる基板の反りや、締め不足による冷却不良を防いでくれる安心の仕組みです。
ASRock DeskMini B860のおすすめメモリは?
B860は従来のDDR4ではなく、最新のDDR5 SODIMMを採用しています。
■ おすすめのメモリ 3選
1.【定番・安定性重視】Crucial DDR5-5600 SODIMM
Micron純正チップを採用した「迷ったらこれ」という定番モデル。相性問題が極めて少なく、長期使用でも安心です。
Amazonで見る!
2.【パフォーマンス重視】Kingston FURY Impact DDR5
Plug N Play機能により、難しい設定なしで高速動作が期待できます。応答性を重視するゲーマーやクリエイター向けです。
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3.【大容量重視】Crucial 96GB / 128GB Kit
仮想マシンやAI生成など、大容量メモリが必要な方に。この小さな筐体にワークステーション級のメモリを積めるのは圧巻です。
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■メモリ選びの比較表
| カテゴリ | モデル例 | メモリ速度 | こんな人におすすめ |
| スタンダード | Crucial CT2K16G56C46S5 | 5600MT/s | 普通に快適に使いたい、安定性重視 |
| ゲーミング | Kingston FURY Impact | 5600-6000MT/s | 少しでもレスポンスを速くしたい |
| 大容量 | Crucial 大容量キット | 5600MT/s | 動画編集、AI、仮想サーバー用途 |
■購入時のヒント
・性能をフルに引き出すため、必ず「2枚セット」で購入し、デュアルチャネルで運用しましょう。
・信頼のブランド「Crucial」の入手が難しくなっている場合でも、マザーボードメーカーの雄・ASRockなら、主要メーカーのメモリとの相性問題は起きにくいと考えられます。ただし、万が一に備え、相性保証のあるショップでの購入が安心です。
まとめ
2026年1月30日、ついに発売された「ASRock DeskMini B860」。
発表から販売まで時間がかかりましたが、その分、ASRockが「最新プラットフォームを安定して動かすため」に心血を注いだ、非常に完成度の高い一台に仕上がっています。
あとはパーツを揃えて、理想の極小パソコンを組み立てるだけ!
個人的には、満足度の高いCore Ultra 7 265やUltra 5 235を軸にした構成がおすすめです。
予算を抑えるならUltra 5 225も良い選択肢になるでしょう。
AI時代を快適に過ごすなら、メモリも奮発して32GB×2の64GB構成を目指したいところですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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